兵庫教育大学・勝美印刷株式会社協同
Eスクエア・アドバンス
「IT活用教育推進プロジェクト」
2004/11/01
更新

◆本プロジェクトの背景
I. プロジェクト名・読字・書字障害児へのタブレットPC利用と指導改善


II. 問題の所在
我が国の小中学校の通常学級の中には,LD,ADHD,高機能自閉症などの軽度発達障害が疑われる子どももたちが6。3%含まれていることが文部科学省の調査で明らかになっている(文部科学省,2003)。こうした子どもたちは,従来の特殊教育の対象ではないため,これまで通常学級で特に何ら制度的な配慮や支援は受けていなかった。一斉指導の中では個別化した読み書き等の指導は困難であるため,このような子どもたちは,学習効果が低く,二次的に,自信をなくしたり,友達からいじめを受けたり,不登校や対人関係のトラブルを抱えていたりするなど深刻な事態にある。

II-1文科省の支援方針
そこで文部科学省は,軽度発達障害への対応は緊急かつ重要な課題であるとして,こうした子どもたちへ支援の範囲を拡大し,平成19年から特別支援教育として全国の全ての学校でスタートさせようとしている。
具体的には,通常学校の特殊学級を特別支援教室に変更し,在籍は通常学級に一本化して,その子どもにとって必要な時間を特別支援教室に通級するというものである。この制度変更によって,LD,ADHD,高機能自閉等の子どもたちが週あたり数時間,特別支援教室でその子の認知スタイルに応じた必要な学習を受けることができるようになる。

II-2 読字・書字障害児への対応
軽度発達障害の子どもたちにとって,学習上の困難さの中で最も指導の必要性が高いのは読字と書字である場合が多く,その読字と書字の困難さの両方を併せ持っている場合もある。
ところが,その特別支援教室で,子どもたちに指導するための専門性を持った教員は非常に少なく,大幅に不足している現状である。まして適切な指導の方略や教材となるとほとんど提供されていない状況である。

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